非線形CAE勉強会

第18期非線形CAE勉強会・シラバス

 

第2日目(2010/11/14,9:45〜16:30)「数値解析法の基礎」

2-1 有限要素法の数学理論概説
〜近似手法の数学的検証〜
〔山田貴博(横浜国大)〕

有限要素法においては,微分方程式の解を正しく近似していること,すなわち近似手法の検証を理論として構成する数学理論が確立している.しかしながら,その数学理論を理解するためには多くの予備知識が必要となる.この講義では,V&Vの構成要素である有限要素法の数学理論の概要を,1次元問題に限定することにより,できるだけ平易に解説することを試みる.

  1. 有限要素法とベリフィケーション
  2. 微分方程式と弱定式化
  3. Galerkin近似
  4. 数学理論で用いられるツール(関数解析の考え方)
  5. 有限要素法における事前誤差評価
  6. 数学理論と要素の力学挙動
2-2 非線形解析のエッセンス
〔寺田賢二郎(東北大)〕
  1. 非線形問題と解法の分類
    • 1.1 非線形問題の分類
    •  ・幾何学的非線形・材料非線形・境界に起因する非線形
    •  ・解のなめらかさと連続性
    • 1.2 非線形解法の分類
    •  ・Newton-Raphson(NR)法/増分解法+NR法と/陽的解法
    •  ・割線的反復解法(接触問題・亀裂進展問題)
  2. 陰解法FEM
    • 2.1 支配方程式の離散化
    • 2.2 有限要素方程式の数理構造
    •  ・第1変数の補間近似と要素値(局所値)としての第2変数の近似
    •  ・局所形から大域形へ
    • 2.3 陰解法FEMのアルゴリズム
    •  2.3.1 Newton-Raphson法
    •  2.3.2 非線形FEM
    •   ・運動方程式と第1変数に関する大域的Newton-Raphson法
    •   ・1D-FEMの例題
    • 2.4 構成則
    •  ・構成則の役割:第2変数を求めるための局所的な関係式