非線形CAE勉強会
第9期非線形CAE勉強会・シラバス
第4日目:マルチスケールCAE-II (2006年 6月18日 日曜日)
4-1 | マルチスケール非線形CAE 〔寺田賢二郎@東北大〕(45) |
- 概論:CAEのマルチスケール化
- 材料のマルチスケールCAE
- ・均質化法によるモデル化の概念
- ・非均質弾性体の均質化と局所化の方法
- 非均質材料の平均物性評価例
- ・熱伝導問題
- ・構造と熱(あるいは物質拡散)の連成問題
- ・多相材料と多孔質体
- ・マルチスケール・マルチフィジックス解析
- 固体の非線形マルチスケール解析
- ・非均質固体の非線形挙動
- ・非線形マルチスケール解析における課題
- ・マルチスケールCAEにおける課題
4-2 | 多孔体のマルチスケールCAE 〔高野直樹@立命館大〕(45) |
- イントロダクション
- ・繊維強化プラスチック複合材料のマルチスケール解析事例
- μCTによる高分解能イメージベース・モデリング
- マルチスケール解析事例
- ・均質化法と重合メッシュ法
- ・多孔質アルミナ
- ・多孔質PZT
- ・ウズラ脚骨(骨髄骨)
- イメージベース・マルチスケール・シミュレータの要点
- ・データ管理方法
- ・2値化処理
- ・モルフォロジー分析
- ミクロ構造モデリングと均質化解析結果の整理方法
- ポストプロセシング
4-3 | マルチスケールで考える骨格系の計算バイオメカニクス 〔坂本二郎@金沢大〕(45) |
最近の計算力学技術の発達と先進的なCAEツールの普及により,複雑な構造形態と材料特性を有する生体器官や組織に対して,現実的な力学解析が可能になりつつある.また,高度な非侵襲的医療計測技術が実現し,これに洗練されたデジタル画像処理技術が加わることで,個体別のコンピュータモデルを短時間で作成することも可能となっている.特に骨の解析分野では,マクロからミクロまで様々なレベルで画像に基づく力学モデルが作成可能となり,マルチスケールで力学解析を行う必要性が高まっている.本講義では,骨格系の階層構造について説明し,その各々の階層レベルで行われている解析手法や解析例について紹介する.また,脊椎を対象とした筋骨格系レベルと骨体レベルの解析例を通じて,医療で求められているマルチスケール解析技術について述べる.
- 骨格系をマルチスケールで考える
- 1.1 骨格系の階層構造
- 1.2 力学的諸量の階層性
- 1.3 生理学的諸量の階層性
- 骨格系の各階層における解析手法
- 2.1 全身および筋骨格スケールの解析
- 2.2 骨・関節スケールの解析
- 2.3 骨組織スケールの解析
- 2.4 細胞および分子スケールの解析
- 脊椎の生体力学解析における応用
- 3.1 骨粗鬆症脊椎の骨折リスク解析
- 3.2 脊椎の筋骨格力学解析
- 3.3 今後の課題
- まとめ
4-4 | 古典および量子力学的方法による生体分子計算 〔古明地勇人@産業技術総合研究所〕(45) |
ここでは、生体高分子に関する分子計算を概説する。特に、最後のフラグメント分子軌道法による電子状態計算に力点を置く。
- 生体高分子
- (1) タンパク質
- (2) 核酸
- 分子計算のモデル
- (1) 古典
- (2) 量子
- 古典的分子動力学法(古典MD法)
- (1) 原理とアルゴリズム
- (2) 歴史
- (3) 計算例
- フラグメント分子軌道法(FMD法)
- (1) 原理とアルゴリズム
- (2) 計算例
- 分子シミュレーションソフトPEACH
- (1) 概要
- (2) 構造
- (3) 機能一覧
- (4) 日本語マニュアル
4-5 | 構造のマルチスケールCAE〜重合メッシュ法を中心として〜 〔鈴木克幸@東大・中住昭吾@産業技術総合研究所〕(45) |
構造におけるマルチスケール解析について,各手法の特徴や長・短所を概説した後,複数のメッシュを重ね合わせて同時に解析する重合メッシュ法を紹介する.また,重合メッシュ法を用いる場合,どのようなローカルメッシュの作成が解析自由度制約の中で一番効率的なのかを,解析精度評価の観点から検証・考察する.
最後に重合メッシュ法を利用したマルチスケール解析例を紹介する.
- 構造におけるマルチスケール解析の分類
- 重合メッシュ法の理論
- 重合メッシュ法の精度評価
- 重合メッシュ法の適用例
- 4.1 形状不一致問題
- 4.2 材料定数不一致問題
- 4.3 汎用コードと組み合わせた解析
4-6 | 動解析のためのスーパーエレメント法 〔山崎賢二@エムエスシーソフトウェア〕(45) |
- 概要
- 1.1 モデル縮約
- 1.2 スーパーエレメント法
- 静縮約(Static Reduction)
- 2.1 概論
- 2.2 静縮約法
- 動的縮約(Dynamic Reduction)
- 3.1 概論
- 3.2 一般化動的縮約法
- 3.3 拘束境界法
- 3.4 自由境界法(旧手法)
- 3.5 自由境界法(新手法)
- モデル縮約の利用
- 4.1 一般的利用法
- 4.2 他システムでの利用
4-7 | SE法による最適化ソフトウェアCLAY-OPERAご紹介と最近のトピックスについて 〔遠藤正司@富士テクニカルリサーチ〕(45) |