非線形CAE勉強会

第12期非線形CAE勉強会・シラバス

 

第3日目(2008年1月12日土曜日)

3-1 振動・機構CAEのための部分構造合成法
〔阿部倉貴憲@豊田中研〕(100)

振動・機構動解析において、大規模な構造体FEモデルを扱う場合、部分構造合成法は不可欠な技術である。ここでは、部分構造合成法の中でも、CAEと関わりの深いモード合成法を中心に、その考え方や適用事例などについて説明する。

  1. 部分構造合成法の概要
  2. モード合成法による部分構造の縮約
    • 2-1 不拘束モード法
    • 2-2 拘束モード法
    • 2-3 実用上の注意点
  3. 部分構造間の結合
  4. 適用事例の紹介
3-2 CAEによるモデル化と振動解析
〔望月隆史@エステック〕(50)

振動解析が適用できる現象とそのアプローチ方法について説明する。また動解析特有のモデル化とその考え方を紹介する。

  1. 振動解析で扱う現象
  2. 線形と非線形
  3. 計算の種類
    • ・ 実固有値解析
    • ・ 応答解析
    • ・ 複素固有値解析
  4. 振動問題特有のモデル化
    • ・ 入力
    • ・ 減衰
  5. 実験との比較
  6. 対策案の考え方
  7. 特殊な効果のモデル化
    • ・ 静荷重の影響
    • ・ 回転体
    • ・ 制御
    • ・ 音場
3-3 音響のCAE(実験とアプリケーション)
〔戸井武司@中央大〕(70)
  1. 音響システム研究室の紹介
  2. 音環境と快音設計
  3. CAEと実験の併用による快音設計の事例
  4. モード解析と境界要素解析の併用によるタイヤ定速転動時の放射音低減
  5. 発音メカニズムに基づく音響解析
  6. 数値部分モデルと部分実構造を併用した自動車用ハイブリッド振動シミュレータの開発
  7. 最近のトピックと日本モーダル解析協議会(JMAC)
3-4 音響のCAE(シミュレーション)
〔小曽根崇@エルエムエスジャパン〕(50)
  1. 音響CAEに対する技術的要求
  2. 音響CAEの適用範囲
  3. 音響CAEの種類
    • @境界要素法(BEM)
    • A有限要素法(FEM)
    • Bその他
  4. 事例紹介
  5. 最新技術のご紹介
3-5 多孔質吸音材のモデル化と特性の予測手法
〔中川博@日東紡音響エンジニアリング〕(60)

吸音材料として最も広く用いられている多孔質吸音材のモデル化は、古くはL.Rayleighの毛細管理論から研究されており、最近ではBiot-Allardモデルを用いることで、多孔質材料の弾性をも考慮したかなり正確なモデル化が行われるようになってきている。ここでは、このモデルおよびモデルに使用される材料パラメータについて簡単に説明し、モデルの計算結果と実測例について紹介する。

  1. 多孔質吸音材料のモデル化
    • 1.1. 毛細管モデル
    • 1.2. 電気回路的類推(特性インピーダンスと伝搬定数)によるモデル化
    • 1.3. Delany&Bazleyによる実験モデル
    • 1.4. Biot-Allardモデル
  2. Biot-Allardモデル
    • 2.1. Btio-Allardモデルの概要
    • 2.2.モデルで使用される材料パラメータについて
  3. 伝達マトリクス法による積層材への適用
    • 3.1. 単層材と積層材
    • 3.2. Biot-Allardモデルを用いた伝達マトリクス法の積層材への適用
  4. Biot-Allardモデルと実測例の比較
    • 4.1. 吸音率
    • 4.2. 音響透過損失