非線形CAE勉強会

第19期非線形CAE勉強会・シラバス

 

第4日目(2011/7/3,9:30〜16:10)

4-1 電子機器の冷却技術
〔新隆之(日立製作所)〕
  1. 背景
  2. 冷却とは何か
  3. 電子機器の冷却設計の考え方
  4. 色々な電子機器の冷却技術紹介
    • 4.1 コンピュータの水冷技術
    • 4.2 液晶TVの自然放熱技術
  5. 熱流体シミュレーション技術の紹介
  6. まとめ
4-2 流体構造連成有限要素法による心臓拍動シミュレーション
〔渡邉浩志(東京大学)〕

心臓はモデル化に際してマルチフィジックスの現象を取り扱う必要がある挑戦的なテーマであり、これまで様々な観点から多くの研究がなされてきた。著者らは心筋の興奮伝播、興奮収縮連関を基礎とした左心室の流体構造連成解析を行ってきた。ここでは、流体構造連成解析の基礎を簡単に説明し、心臓問題における解析例として、(1)心室壁心筋線維方向とポンプ機能の関連、(2)心腔内血流の果たす役割についての力学的検討について説明する。

  1. 流体構造連成解析の概要
    • 1.1 連成手法の分類
    • 1.2 構造の有限要素解析
    • 1.3 ALE有限要素解析
  2. 生体問題における解析例
    • 2.1 心室壁心筋線維方向とポンプ機能の関連
    • 2.2 心腔内血流の果たす役割についての力学的検討
4-3 特別講演
〔中山司(中央大学)〕

境界の移動や変形によって流体領域形状が時々刻々あるいは計算の都度変形する問題を数値解析するための手法を計算例とともに紹介する.

4-4 自由表面流れ問題の解析手法
〔高瀬慎介(RCCM)〕

自由表面流れは,工学分野において数多く存在し,複雑な現象1つである.自由表面流れのシミュレーションを実施する上で,現象をより高精度に捉えるためには,解析手法の特徴を考慮して選択することが重要である.ここでは,実例を交え,解析手法を選択する際の考え方を提示する.

4-5 自動車の熱流体CAE(冷却系の空気流れを中心に)
〔金田謙治(豊田中研)〕

車載性向上の観点から自動車用の熱機器では,小型高性能化が重要視される.さらに,近年のハイブリッド車に使われる半導体素子のように,単位面積当たりの発熱量が大きな素子の冷却が重要になる.本講演では,汎用熱流体ソフトを利用した,熱機器の高性能化に関する研究経験に基づき,熱流体CAEから高性能化指針を得るためのポイントなどを紹介する.

  1. はじめに (自動車まわりの熱問題)
  2. 冷却ファン周りの空気流れ (回転体周りの流れ)
  3. 空気流れの伝熱促進 (現象に応じた計算手法の選択) 
  4. 発熱密度が大きな半導体素子の水冷技術 (冷却器の熱伝導と液流れの連成計 算)
  5. 熱流体CAEを使い続けて考えてきたこと (雑感)
4-6 総括
〔運営委員〕