非線形CAE勉強会
第24期非線形CAE勉強会・シラバス
第3日目(2014/1/25,10:00〜17:00)
3-1 | 材料構成則とそのキャリブレーション実験 〔寺田賢二郎(東北大),西脇武志(名古屋市工業研究所)〕 |
材料構成則の基礎として、有限要素法における位置づけと基本構造を解説する。また、材料および構造実験の結果を用いて、その応答の分析、対応する構成方程式の定式化、パラメータ同定例を紹介する。
- 有限要素法のなかの構成則
- 1.1 構成則の位置づけ
- 1.2 構成則の基本構造
- キャリブレーション実験I
- 2.1 樹脂材試験片の負荷・除荷試験
- 2.2 応力-ひずみ曲線の分析
- 2.3 構成方程式の定式化
- 2.4 パラメータ同定
- キャリブレーション実験II
- 3.1 プレス成形実験
- 3.2 応答の分析
- 3.3 構成方程式の定式化
- 3.4 パラメータ同定
- まとめ
3-2 | 数値解析における延性破壊予測手法と応用事例 〜バルク材の塑性加工を中心として〜 〔吉田佳典(岐阜大)〕 |
- 金属材料成形における延性破壊
- バルク材の成形限界予測モデル
- 積分型延性破壊条件式
- 3.1 大矢根の式
- 3.2 Cockcroft & Lathamの式
- ボイド理論に基づく方法
- 4.1 Gursonモデル
- 4.2 修正Gursonモデル(GTNモデル)
- 積分型延性破壊予測モデルによる成形限界解析事例
- 5.1 転造中心割れに及ぼす加工条件の影響
- 5.2 多段押出しにおける内部割れの予測事例
- ボイド理論による成形限界解析例
- 6.1 せん断加工の変形解析
3-3 | 塑性変形を受ける金属板材に発生する ひずみ局所化とその予測手法 〔吉田健吾(山形大)〕 |
- 板材におけるひずみ局所化過程
- 板材の成形限界
- 2.1 成形限界線図
- 2.2 Nakajima法,Marciniak法
- 成形限界の簡易予測手法
- 3.1 最大荷重条件
- 3.2 初期不整解析
- 3.3 分岐解析
- 3.4 塑性構成則の影響
- 結晶塑性モデルによる成形限界解析例
- 4.1 集合組織の影響
- 4.2 板厚方向結晶粒数の影響
3-4 | 塑性力学小史 〜R.von Mises(1913)を中心として〜 〔瀧澤英男(日本工業大)〕 |
我々が,多軸応力場の塑性変形のモデルとして標準的に利用している「Misesの降伏モデル」は,1913年にドイツの数学者Richard von Misesによって提案された.本年,提案から丁度100年を迎えるため,この論文を解説する.当時の時代背景を想像しながら,R. von Misesの問題意識がどこにあったのか,また,我々が利用しているモデルのどこまでが当時の提案内容であったのかを解題し,さらにその後,このモデルが塑性論で果たした役割について述べる.