非線形CAE勉強会

第28期非線形CAE勉強会・シラバス

 

「CAEのカスタマイズ 〜精度・効率・運用の差別化〜」

第3日目(2015/12/12,10:00〜16:50)

3-1 汎用FEMのカスタマイズ例題
〔渡辺洋一,生出佳(メカニカルデザイン)〕
  1. プリポストとソルバーの組み合わせ(復習)
    • 1.1 汎用FEMのプリプロセッサについて(Abaqus,Marcほか)
    • 1.2 解析結果のポスト処理について
  2. スクリプト言語(Python)による自動実行と最適化
    • 2.1 汎用FEMの自動実行(Abaqusを例として)
    • 2.2 Excelの機能を利用した材料定数の最適化
    • 2.3 実験データの整理
    • 2.4 最適化について
  3. アプリケーションプラットフォームによる自動実行と最適化(Isightを例として)
    • 3.1 ジョブの自動実行
    • 3.2 材料定数の最適化の例
    • 3.3 実験データの整理
3-2 疲労寿命試験と汎用FEMを活用した疲労寿命解析
〔苅谷義治(芝浦工業大学)〕

最近,汎用FEMを用いた延性材料の疲労破壊のシミュレーションのニーズが高まっているが,汎用FEMで弾塑性破壊力学パラメータを用いた疲労き裂進展解析が困難であるのが現状である.このため,弾塑性破壊力学パラメータ以外のパラメータを用いたマクロもしくはカスタマイズされた疲労き裂進展シミュレーションが注目されている.しかし,これらの解析の使いこなしは容易ではなく,シミュレーションの手法とそれに合わせた実験結果の解釈,もしくは実験の工夫が必要となる場合が多く,過去の疲労の実験データをそのまま使うことが出来ない場合が多い.ここでは,汎用FEMを使用した疲労寿命解析における疲労試験データの取り扱いに関する注意点や,カスタマイズされた疲労解析の問題点などを実験の立場から説明する.

3-3 汎用ソフトウェアへの拡張有限要素法の実装方法
〔柴沼一樹(東京大学)〕
3-4 概念設計手法FOAによる考察支援
〔西垣英一(豊田中研)〕

解析対象が益々複雑になるなか、全体を俯瞰してあたりをつけるための設計手法の重要性と、その効率的な運用に着目しています。カスタマイズによる設計ノウハウの手順化や設計案の考察支援を行う仕組みづくりの構想案などを紹介し、概念設計段階でアイデアを一次近似的に評価することの価値を検討します。検討例として以下の内容報告を予定しています。

  1. 設計対象に特化したカスタマイズ
    • サスペンション
  2. 考察支援 -簡易バンパの例-
    • CAE結果の俯瞰と梁理論による考察
  3. マクロ言語による定型化
    • トポロジ最適化による簡易フレーム創出例
  4. CAEモデル生成と援用による梁理論活用
    • 簡易曲がりフレーム適用例