非線形CAE勉強会

第37期非線形CAE勉強会・シラバス

 

「非線形CAEの本質を見る力〜課題解決力のレベルアップ〜」

第3日目(2020/11/21,10:00〜16:10)

3-1 連続体の力学
※途中休憩時間を含む
〔京谷孝史(東北大学)〕
  1. Cauchy応力テンソルとつり合い式
  2. 変形勾配テンソル
  3. 有限ひずみテンソルと微小ひずみテンソル
  4. 構成則の役割(微小ひずみ理論を例に)
  5. 仮想仕事式
  6. 種々の応力テンソル
  7. および上記に関連した数学の基礎
3-2 要素の本質を見る力
〔山田貴博(横浜国立大学)〕

応力解析で用いられる有限要素の基本的な定式化は様々な教科書において説明されているが,実際にCAEで用いられる汎用コードにおいては,それとは異なる様々な要素が提供されている.構造物の有限要素解析における適切なモデル化では,有限要素近似の本質である要素の理論的背景や数値特性の理解が重要となる.本講演では,これらの有限要素を理解するための基本的な事項を解説する.

  1. 有限要素法の近似理論と要素性能
  2. 曲げモードに対応した改良型ソリッド要素
  3. 構造要素(はり要素,シェル要素)
  4. 要素の数値特性の具体例
3-3 接触・摩擦の本質を見る力
〔平郡久司(ブリヂストン),山梨敏数(ニュートンワークス)〕

接触・摩擦は、非常に身近な物理現象であり、これ無しに人は生活することができない。また、CAEにおいても接触を伴うアセンブリ問題を取扱うことが一般的になっている。けれども、ひとたび接触・摩擦問題を数値的に解析しようとすると、しばしば困難に直面する。本講義では、FEMにおける接触・摩擦問題の基本的な取扱いとその応用例を紹介しながら、その困難さの本質に迫ると共に、解決策の提示を試みる。

  • A.基礎編
    •  1. 接触界面
      •   垂直方向
      •   接線方向
    •  2. 計算接触力学
      •   境界非線形性
      •   定式化
      •   離散化
      •   プログラム実装
    •  3. 接触解析の留意点
  • B. 数値解析編
    •  数値解析における接触の取扱い
    •  接触の判定
    •  接触に関するパラメータ
    •  摩擦モデルについて
    •  接触と収束性
    •  接触の応用(熱、固有値)