非線形CAE勉強会

第45期非線形CAE勉強会・シラバス

 

「非線形CAEの基礎固め −非線形の本質の分類と解法−」

第4日目(2024/12/21(土) 9:30〜17:00)

4-1 CAEと数学
〔齊藤宣一(東京大学)〕
  1. 偏微分方程式と関数解析、および数値解析
  2. 反例から見える数学の役割
  3. いろいろな距離からノルム空間へ
  4. 線形のための線形、非線形のための線形
4-2 すべり摩擦現象のモデリングとシミュレーション
〔尾崎伸吾(横浜国立大学)〕
  1. 接触・摩擦現象について
  2. 摩擦のモデル化
  3. 速度・状態依存性摩擦モデル
  4. 有限要素解析例
  5. 摩擦試験と境界値問題
3-2 幾何学的非線形と座屈解析の基礎固め
〔田中真人(豊田中央研究所)〕

本講義では、非線形固体解析に必要とされる連続体力学の理論を概観し、テンソル解析の基礎から始め、幾何学的非線形性の役割、幾何学的非線形性から生じるさまざまな応力テンソル・ひずみテンソルの定義とその意味、座屈の基礎理論、および幾何学的非線形性を考慮した有限要素法による座屈解析について理解することを目的とする。本講義で扱う内容は以下の通りである。

  1. 固体の非線形解析と幾何学的非線形
  2. テンソル解析の基礎
  3. 変形勾配テンソル・ひずみテンソル・応力テンソル
  4. 仮想仕事の原理
  5. 座屈の基礎理論
  6. 幾何学的非線形性を考慮した有限要素法による座屈解析の計算例
4-4 微圧縮大変形FEMの要素選択と解法
〔大西有希(東京工業大学)〕

大変形問題はゴム・生体の超弾性変形,金属の塑性変形,ガラス・プラの熱粘弾性変形など様々なエンジニアリングの場面に登場する. そしてこれら大変形の現象には材料の微圧縮性を伴うことが多い.
 本講義ではゴム大変形の静解析を例に,主として機械系の大変形問題をFEMで解く際に頻出するトラブルを紹介し,トラブルを極力避けるために使用すべき要素と解法について解説する.

  1. 微圧縮大変形の基本
  2. 微圧縮大変形FEMの頻出トラブル
  3. 微圧縮大変形FEMの要素選択
  4. 平滑化有限要素法(S-FEM)による微圧縮大変形解析