非線形CAE勉強会
第6期非線形CAE勉強会・シラバス・第1日目
第1日目:CAEのための基礎理論 Part I(2004年11月13日 土曜日)
開会の挨拶・概論 〔菊池昇@ミシガン大〕(10) |
1-1,2 | CAEのための力学理論の基礎I・U 〔京谷孝史@東北大〕(70) |
- 力学モデルの成り立ち
- 連続体内の力の表現、コーシー(Cauchy)の応力テンソル
- 連続体の変形の表現、有限ひずみテンソル
- 力学で使う基本定理(発散定理,物質微分,輸送定理,仮想仕事の原理)
- 種々の応力テンソル
- 構成則の役割
- 境界値問題としての定式化
1-3 | 力学理論のまとめと演習 〔京谷孝史・寺田賢二郎@東北大〕(40) |
1-4-1 | CAEのための構造力学の基礎(1) 〔藤井大地@近畿大〕(30) |
CAEのための力学理論は,連続体力学をベースにしたものであるが,設計という観点から眺めると,大学で学ぶ構造力学の知識も重要である。また,CAEの一般的解法である有限要素法も,構造力学の古典的な方法と比較すると,より明解に理解できる。そこで,本講義の前半(1)では,CAEにおける構造力学の必要性を説明し,構造力学の古典的方法であるたわみ角法と有限要素法を比較することによって,有限要素法と構造力学の接点を明らかにする。
- CAEにおける構造力学の必要性
- 1.1 構造力学と設計
- 1.2 曲げによる応力と軸力による応力
- 構造力学と弾性論
- 2.1 断面力と応力と変形の関係(材料力学の復習)
- 2.2 座屈と断面の関係
- たわみ角法と有限要素法
- 3.1 たわみ角法の定式化と解法(構造力学の復習)
- 3.2 たわみ角法とマトリクス有限要素法
1-4-2 | CAEのための構造力学の基礎(2) 〔藤井文夫@岐阜大〕(30) |
前半のたわみ角法の考え方を継承した上で,後半のCAEのための構造力学の基礎(2)では,骨組構造の非線形構造力学について考える.まず簡単な剛体-バネモデルからスタートして、より精密な非線形モデリングへの流れを解説する.そして,非線形問題の現象論や,非線形CAEで陥りやすい落とし穴を解説したあと,具体的な非線形骨組の計算例を示す.
- たわみ角法から非線形モデリングへ
- 4.1 剛体-バネモデル
- 4.2 剛体変位除去の方法
- 非線形現象の数理
- 5.1 平衡方程式と平衡路
- 5.2 平衡解の一意性と分岐座屈
- 非線形計算の実際
- 6.1 簡単なモデル
- 6.2 ルーピングなど
1-5 | CAEのためのメッシュ生成技術の基礎 〔和田義孝@諏訪理科大・吉村忍@東京大〕(50) |
現在ではメッシュ生成技術無くしてはCAEの存在はないと言っても過言ではない。しかし、用いるアルゴリズムやパラメータの意味などにより生成されるメッシュの質が変化する。本講義では、非構造要素生成を主題にメッシュ生成手法の分類そしてそれらの特徴について解説する。また、アダプティブ要素生成手法にも触れその基礎について説明する。最後に、近年のメッシュ生成研究の動向について紹介する。
- メッシュ生成概説
- 構造・非構造、2・3次元、4面体・6面体要素生成などの分類
- 2次元メッシュ生成手法
- 2次元における要素生成手法について
- 3次元メッシュ生成手法
- 3次元における要素生成手法について
- アダプティブメッシュ生成
- 誤差評価方法と細分割メッシュ生成手法
- メッシュ生成研究の動向
- 近年のメッシュ生成手法研究について
1-6 | メッシュ生成ソフトについての現状と動向 〔石川和仁@シーディー・アダプコ・ジャパン〕(40) |
- CADとの連携
- CADインターフェースと形状修正
- メッシュ生成方法
- メッシュタイプごとのメッシング技法
- (1) シェルメッシュ
- (2) テトラメッシュ
- (3) ヘキサメッシュ
- メッシュタイプごとのメッシング技法
- メッシュ加工
- メッシュ細分化や粗大化,メッシュタイプの変形
- メッシュモーフィング
- モーフィング事例と最適化