非線形CAE勉強会

シラバス

 

第2日目:CAEのための離散化解析手法 (2005年 12月18日 日曜日)

2-1FEM(G-L methods)/FDM/FVM/BEM
〔弓削康平@成蹊大〕(90)
  1. はじめに
    • 1-1 保存則とガウスの発散定理
    • 1-2 物質座標系と空間座標系
    • 1-3 各種解法(FDM、FEM、BEM、FVM)とその特徴
  2. 差分法
    • 2-1 Taylor展開と差分近似
    • 2-2 各種のスキーム
    • 2-3 構造格子生成法、自由表面の取り扱いなど
  3. 有限体積法
    • 3-1 定式化の基礎
    • 3-2 拡散問題への適用例
  4. 有限要素法
    • 4-1 基礎理論
    • 4-2 均質化法その他への応用
  5. 境界要素法
    • 3-1 1次元問題の定式化
    • 3-2 2次元問題の定式化
    • 3-3 無限境界の取り扱いなど
2-2Voronoi Cell FEM
〔浅井光輝@立命館大〕(60)

オハイオ州立大学教授Somnath Ghosh教授が提案したVoronoi Cell Finite Element Method(VCFEM)を紹介する。特に複合材、多孔質体など複雑な形状を成す材料問題 を有限要素法で扱う際には、その微視構造が成す幾何学的な複雑さを再現するために 膨大な要素数を必要とする。ここでは、なぜVoronoi Cellがこうした材料問題に有効 となるのか、なぜそのまま要素として離散化して解析ができるのかなど基本的な説明 の後、最新の研究内容を紹介する。

  1. Voronoi Cell Finite Element Method の研究背景
  2. 混合型変分原理とハイブリット解法
  3. 円形複合材,円孔穴あき問題の理論解と応力関数
  4. 破壊問題への応用
  5. 複合材料のマルチスケール破壊解析
  6. 最新の研究動向
2-3SPH/MPS
〔越塚誠一@東大〕(60)
  1. 粒子法とは
    • 1.1 粒子法の概要と特徴
    • 1.2 粒子法研究の歴史
  2. 粒子法の原理
    • 2.1 SPH法
    • 2.2 MPS法
  3. 計算例の紹介
    • 3.1 自由表面流れ
    • 3.2 混相流
    • 3.3 マイクロ流体
    • 3.4 生体力学
    • 3.5 物理ベース CG
2-4Meshfree Methods
〔野口裕久@慶応大〕(60)
2-5Spectral/Energy FEM 〜総括
〔関口美奈子・菊池昇@ミシガン大〕(60)

有限要素法による振動解析を中・高周波へ適用しようとすると、 短い波長を表現するために波長よりも短いメッシュが必要になり、非現実的な数の要素を要してしまう。 音のように高周波帯域では、詳細なモード形状よりも、どのように音(エネルギー)が伝達されるかが重要になるので、 Statistical Energy AnalysisやEnergy FEMと呼ばれるエネルギーの流れを解析する手法が主に用いられている。 また、中周波帯域では、Dynamic Stiffness MethodやSpectral FEMなど運動方程式をフーリエ(又はラプラス)変換し、 周波数領域での微分方程式の解から形状関数を導く手法や、 熱・流体解析に適用されているSpectral Element Methodという、 LobattoやChebyshevの多項式を形状関数にする手法がある。 ここでは、エネルギー有限要素なども含め、 有限要素法における各種用途別要素とでも言うような特殊要素について概説する。

  1. 3つの周波数帯域(低・中・高)
  2. スペクトラル有限要素法 (Dynamic Stiffness Method)
    • ・ 運動方程式のフーリエ変換(1次元梁要素)
    • ・ 周波数領域での形状関数の導出
    • ・ 動剛性マトリックスの計算
    • ・ 2次元への拡張
  3. Spectral Element Method
    • ・ Lobatto多項式について
    • ・ Lobatto多項式による形状関数
    • ・ 剛性マトリックスと質量マトリックスの計算
  4. エネルギー有限要素法