非線形CAE勉強会
第20期非線形CAE勉強会・シラバス
第4日目(2011/12/11,9:30〜16:00)
最適化・解析手法 (名工大 F1教室)
4-1 | 構造最適化の現状と将来 〔西脇眞二(京都大学)〕 |
構造最適化は,物理的モデルと数学的な最適化手法により最適な構造を求める方法である.ここでは,構造最適化の中で,最も自由度が高いトポロジー最適化に焦点をおいて,方法論の基本的な考え方と,現状の問題とその解決方法,さらには将来の展望について紹介する.
- 構造最適化の方法と分類と歴史
- トポロジー最適化の考え方と定式化
- トポロジー最適化の問題点とその解決方法
- レベルセット法を用いたトポロジー最適化
- トポロジー最適化の将来展開
マルチフィジックス,マルチスケール問題への展開
4-2 | 陽解法による衝突・衝撃のCAE 〔弓削康平(成蹊大学),梅津康義(JSOL)〕 |
衝突安全設計などに広く使用される陽解法の基礎的な理論を概説するとともに、その歴史、最近の動向について説明します。
- 基礎理論(弓削)
- ・陰解法とは出発点から異なる定式化
- ・時間増分の壁
- ・陽解法で用いられる要素
- 陽解法の歴史と最近の動向(梅津)
- ・陽解法の起り
- ・陽解法の発展の経緯
- ・CAEツールとしての陽解法
- ・今後の動き
4-3 | 薄板系金属材料のCAEの現状と課題 〔上西朗弘(新日鐵)〕 |
主に自動車や家電などの用途に使用される薄板系金属材料は素材から最終製品となるまでに大きな変形(ひずみ)を受けつつ複雑な形状に加工されることが多い.その成否には材料の変形特性と加工条件とが大きな影響を与えるが,それらを最適化する目的でのCAEの適用が近年急速に拡大してきている.ここでは種々の材料の変形特性と性能(成形性等)との関わりやそれらのモデリング手法について解説する.さらに今後の課題について述べる.
4-4 | 機構系CAEに関する現状と今後 〔杉山博之(東京理科大学)〕 |
機構CAEの解析理論であるマルチボディダイナミクスの定式化および数値解法について,その理論と特徴について説明します.また,最近の研究動向についても事例を交えて紹介します.
- マルチボディダイナミクスの概要
- マルチボディダイナミクスの定式化と数値解法
- ・マルチボディシステムの運動方程式
- ・仮想パワーの原理とケインの方程式
- ・一般化ニュートン・オイラー方程式
- ・ラグランジェ未定定数法による運動方程式
- ・微分代数型運動方程式の数値解法
- ・柔軟マルチボディダイナミクス
- マルチボディダイナミクス研究の今後について
- ・研究動向
- ・事例紹介
- まとめ
4-5 | 非線形CAE協会の活動総括と今後 〔運営委員〕 |
非線形CAE勉強会は今回で開催回数20回,活動期間10年を迎える.勉強会は協会の活動の中心軸である.勉強会を中心にこれまでの協会の活動を振り返り,今後の活動の方向性を共に考える時間とする.
- 勉強会20回の総括 〔宮地岳彦(JSOL)〕
- 分科会活動の総括 〔瀧澤英男(三菱マテリアル)〕
- 協会の目指したもの 〔寺田賢二郎(東北大学)〕
- 協会のこれから 〔小林卓哉(メカニカルデザイン)〕