非線形CAE勉強会

第38期非線形CAE勉強会・シラバス

 

「非線形CAEの本質を見る力〜基礎から学ぶモデリングとシミュレーション〜」

第2日目(2021/ 5/22, 9:30〜16:50)

2-1 連続体の力学
※途中休憩時間を含む
〔京谷孝史(東北大学)〕
  1. Cauchy応力テンソルとつり合い式
  2. 変形勾配テンソル
  3. 有限ひずみテンソルと微小ひずみテンソル
  4. 構成則の役割(微小ひずみ理論を例に)
  5. 仮想仕事式
  6. 種々の応力テンソル
  7. および上記に関連した数学の基礎

※上記の内容を,4日間に分けて講義します

2-2 材料モデルの本質を見る力
(超弾性、粘弾性)
〔門脇弘(ブリヂストン)〕
  1. イントロダクション
    • 1.1 超弾性体、粘弾性体材料モデルが必要な理由
    • 1.2 機械材料としてのゴム材料の特徴
  2. 線形弾性体
  3. 超弾性体
    • 3.1 超弾性体とは
    • 3.2 非圧縮性の取り扱い
    • 3.3 様々な超弾性体材料モデル
    • 3.4 線形弾性体との比較
    • 3.5 超弾性体材料モデルのパラメータ同定方法
  4. 粘弾性体
    • 4.1 粘弾性体とは
    • 4.2 粘弾性体材料モデル
    • 4.3 粘弾性体材料モデルのパラメータ同定方法
2-3 要素の本質を見る力
〔山田貴博(横浜国立大学)〕

応力解析で用いられる有限要素の基本的な定式化は様々な教科書において説明されているが,実際にCAEで用いられる汎用コードにおいては,それとは異なる様々な要素が提供されている.構造物の有限要素解析における適切なモデル化では,有限要素近似の本質である要素の理論的背景や数値特性の理解が重要となる.本講演では,これらの有限要素を理解するための基本的な事項を解説する.

  1. 有限要素法の近似理論と要素性能
  2. 曲げモードに対応した改良型ソリッド要素
  3. 構造要素(はり要素,シェル要素)
  4. 要素の数値特性の具体例
2-4 動力学の本質を見る力
〔岡澤重信(山梨大学)〕

有限要素法において動解析を実施するための手法について講演する.ここでは動的問題における空間および時間離散化について述べる.空間離散化においては,主に質量行列についてその導出方法を紹介する.そして時間発展のための時間離散化においては,非線形動的問題では一般的となっている直接時間積分法に重点を置く.この直接時間積分法での陰解法と陽解法の計算スキームについて説明するとともに,その時間増分による安定性や動的問題への適用性などについても触れる.