非線形CAE勉強会
第38期非線形CAE勉強会・シラバス
「非線形CAEの本質を見る力〜課題解決力のレベルアップ〜」
第3日目(2020/11/21,10:00〜16:10)
3-1 | 連続体の力学 ※途中休憩時間を含む 〔京谷孝史(東北大学)〕 |
- Cauchy応力テンソルとつり合い式
- 変形勾配テンソル
- 有限ひずみテンソルと微小ひずみテンソル
- 構成則の役割(微小ひずみ理論を例に)
- 仮想仕事式
- 種々の応力テンソル
- および上記に関連した数学の基礎
※上記の内容を,4日間に分けて講義します
3-2 | 理論からCAEソフトウェアへの橋渡し 〔渡邉浩志(エムエスシーソフトウェア)〕 |
CAE の登場により,設計図の段階で構造物に作用する応力を評価できるようになりました.そして主要なCAD にCAE が組み込まれ,簡単に使えるようになってきました.CAE に取り組む立場はさまざまですが,あなたにとってCAE とはどんなものでしょうか?以下の格言はCAEの本質をついています.
Finite Element Analysis makes a good engineer great, and bad engineer dangerous!
(by Robert D. Cook, Professor of Mechanical engineering, University of Wisconsin, Madison)
この講義では,非線形有限要素法の理論と実際のCAEソフトウェアを橋渡しするために必要な知識について解説します.
- はじめに
- 設計と材料力学
- 材料力学の基本的戦略
- 材料力学とCAEの違い
- まとめにかえて〜デジタルツイン
3-3 | 接触・摩擦の本質を見る力 〔平郡久司(ブリヂストン),山梨敏数(ニュートンワークス),伊田徹士(JSOL)〕 |
接触・摩擦は、非常に身近な物理現象であり、これ無しに人は生活することができない。また、CAEにおいても接触を伴うアセンブリ問題を取扱うことが一般的になっている。けれども、ひとたび接触・摩擦問題を数値的に解析しようとすると、しばしば困難に直面する。本講義では、FEMにおける接触・摩擦問題の基本的な取扱いとその応用例を紹介しながら、その困難さの本質に迫ると共に、解決策の提示を試みる。
- A.基礎編
- 1. 接触界面
- 垂直方向
- 接線方向
- 2. 計算接触力学
- 境界非線形性
- 定式化
- 離散化
- プログラム実装
- 3. 接触解析の留意点
- 1. 接触界面
- B. 数値解析編
- 数値解析における接触の取扱い
- 接触の判定
- 接触に関するパラメータ
- 摩擦モデルについて
- 接触と収束性
- 接触の応用(熱、固有値)
- 陽解法における接触計算