非線形CAE勉強会
第39期非線形CAE勉強会・シラバス
「非線形CAEこの20年の振り返りと展望」
第1日目(2021/11/20, 9:30〜16:40)
1-1 | 連続体の力学 ※途中休憩時間を含む 〔京谷孝史(東北大学)〕 |
- Cauchy応力テンソルとつり合い式
- 変形勾配テンソル
- 有限ひずみテンソルと微小ひずみテンソル
- 構成則の役割(微小ひずみ理論を例に)
- 仮想仕事式
- 種々の応力テンソル
- および上記に関連した数学の基礎
※上記の内容を,3日間に分けて講義します
1-2 | 挨拶 〔寺田賢二郎(東北大学)〕 |
1-3 | ハードウェアの進化がもたらす革新的CAE 〜自動車空力設計を例に〜 〔坪倉誠(神戸大学)〕 |
地球シミュレータ(2002年稼働、40TFLOPS)、スーパーコンピュータ「京」(2012年稼働、11PFLOSP)、「富岳」(2021年稼働、415PFLOPS)を利用した大規模自動車空力シミュレーションを紹介することで、ハードウェアの進化がもたらした空力シミュレーション技術の発展を議論します。アンサンブル平均に基づく定常解析から、大規模渦を直接解析するラージエディシミュレーションを用いた非定常解析への変遷、そしてそのような変遷が可能とした高精度かつ新たな空力評価へのCAEの拡張。さらにはこのような非定常解析を数多く流し、ビッグデータとして処理することで可能となった情報科学と計算科学の融合による新たなCAEシステムの提案等、次世代の革新的CAE技術についても紹介します。
1-4 | XFEMの20年と破壊力学問題への適用 〔長嶋利夫(上智大学)〕 |
1999年にXFEM(拡張有限要素法)に関する最初の論文が出版されてから 20年以上が経過した.その間,き裂を有限要素と独立に定義できるXFEMの研究開発が進み,破壊力学に基づくき裂解析,き裂進展解析に応用されるようになってきた.本講義では,XFEMに関する基礎事項を解説したのち,XFEMによる破壊力学パラメータの評価や結合力モデルの導入方法について数値解析例を用いて紹介する.
- はじめに
- XFEMの概要
- PUFEM
- レベルセット法
- 漸近解基底関数
- 要素のパーティション
- 破壊力学パラメータの評価
- J積分、M積分と領域積分法
- 数値解析例
- 結合力モデルの導入
- バイリニア型結合力モデル
- 数値解析例
- おわりに
1-5 | 疲労設計のためのCAE ―この20年の振り返りと展望― 〔杉村忠士(三菱重工)〕 |
- 金属疲労概論
- (1) 疲労の重要性
- (2) 疲労現象の分類
- (3) 高サイクル疲労
- (4) 低サイクル疲労
- (5) 疲労き裂進展
- 有限要素解析と金属疲労評価
- (1) 計算機能力の進歩と疲労評価法の変化
- (2) 公称応力による方法
- (3) 局部応力による方法
- (4) 有限要素解析結果を疲労強度評価に用いる場合の留意点
- 有限要素法による疲労強度評価例
- コンテナ船の疲労強度評価例