非線形CAE勉強会

第39期非線形CAE勉強会・シラバス

 

「非線形CAEこの20年の振り返りと展望」

第3日目(2021/12/18, 9:30〜16:40)

3-1 連続体の力学
※途中休憩時間を含む
〔京谷孝史(東北大学)〕
  1. Cauchy応力テンソルとつり合い式
  2. 変形勾配テンソル
  3. 有限ひずみテンソルと微小ひずみテンソル
  4. 構成則の役割(微小ひずみ理論を例に)
  5. 仮想仕事式
  6. 種々の応力テンソル
  7. および上記に関連した数学の基礎

※上記の内容を,3日間に分けて講義します

3-2 スポーツ工学の過去・現在・未来
〔西脇剛史(アシックス)〕

人が身につけるスポーツ用品の設計とは、ヒューマンインターフェイスを設計することと同義であり、その設計の妥当性は使用者がどのように感じるかであり、換言すれば着用時の人体の応答が、最も重要な指針となる。本稿では、筆者がこれまでに行ってきたヒューマンインターフェイス設計から、スポーツ用品の機械的特性予測に焦点を当てた設計事例(過去)、人の応答を定量化し、それを基に数値解析を適用した設計事例(現在)、更なる簡便化、設計の高速化を目指した設計(未来)について紹介する。また、ヒューマンインターフェイス設計の面白さ、奥深さ、煩雑さを今後への期待についても報告する。

  • ・はじめに
    •   様々なスポーツ用品
    •   スポーツ用品の進化例
  • ・スポーツ工学の過去
    •   機械特性を評価指針とした設計
    •   打撃具の設計
    •   シューズの設計
  • ・スポーツ工学の現在
    •   人の応答を評価指針とした設計
    •   履き心地の設計
    •   更なる高精度化設計
  • ・スポーツ工学の未来
    •   更なる簡便化にむけて
    •   更なる高速化にむけて
  • ・まとめ
    •   設計者ミッション
    •   スポーツ工学が果たす社会的役割
3-3 最適化関連技術の過去・現在・未来
〔西脇眞二(京都大学)〕

構造最適化は,構造最適化は,与えられた物理的条件と設計条件の下,指定した設計領域内において,力学的数値モデルと数学的な最適化の方法により,性能を最大限発揮できる形状・形態構造を求める方法である.構造最適化は,寸法最適化,形状最適化,トポロジー最適化に分類される.本講義では,この三つの構造最適化の歴史的発展と現状を,関連する四方山話を含めて説明する.最後には構造最適化の将来的展望について考察する.

  1. 構造最適化とは,構造最適化の分類
  2. 寸法最適化の歴史と現在
  3. 形状最適化の歴史と現在
  4. トポロジー最適化の歴史と現在
  5. 構造最適化の未来に関する一考察
3-4 粒子法の過去・現在・未来
〔越塚誠一(東京大学)〕

粒子法はメッシュを用いずに連続体力学の支配方程式を離散化してシミュレーションを行う方法である.ここでは流体解析に主に用いられる粒子法の1つであるMPS(Moving Particle Semi-implicit)法について,その研究の背景や基本的な原理,基礎研究から商用ソフトウェア開発へ至る取組,さらには最近の産業利用への展開について紹介する.

  1. MPS法の研究
  2. 基礎研究から商用ソフトウェア開発へ
  3. 産業利用への展開